ブルー・ローズはもはや不可能を意味しない

あじさいのように青色になる色素体が、バラにはありません。

だからどんなに品種改良をしても、青いバラは作れない。

 

テネシー・ウィリアムズの「ガラスの動物園」には

ブルー・ローズという言葉がある象徴を表す要素としてでてきます。

1911年3月26日生まれのアメリカ劇作家、テネシー・ウィリアムズ。

代表作に「欲望という名の電車」「熱いトタン屋根の猫」などがあります。

「ガラスの動物園」に象徴されるのは、ブルー・ローズというバラの名前、

ユニコーンという空想上の動物、きゃしゃなガラスの動物たち、

ロウソクの炎、儚い思い出。

 

ブルー・ローズ。

青いバラは「不可能、ありえない」ことの象徴でした。

 

それが、今やブルー・ローズは「奇跡」「神の祝福」という花言葉をもうけられています。

1990年サントリーとオーストラリアのバイオベンチャー企業が共同で

青いバラの研究開発を始めました。

遺伝子組換え技術により2004年世界ではじめて青色色素をもったバラが誕生。

2009年サントリー・ブルー・ローズ・アプローズとして発売されました。

 

「青いバラ」が誕生したといっても、実際はまだまだ薄い青紫に近い色で

より青色に近づける研究が今も続けられています。

 

ブルー・ローズの研究開発がはじまる数年前の1986年。

サントリーは「世界で一番美しい響き」をコンセプトにしたコンサートホールを

東京につくりました。

設計にあたっては、カラヤンの助言も取り入れたという話しが有名です。

 

小ホールは「ブルー・ローズ」と名づけられています。

サントリーが開発したバラと同様に多くのアーティストに、新たな挑戦の舞台を

という思いからこの名がついたといいます。

 

 

前置きが長くなりましたが、先日あるきっかけから、

このサントリーホールの「ブルー・ローズ」で

演奏させていただく機会をいただきました。

 

ソプラノサックスとピアノで、アストル・ピアソラのNight Club 1960 を演奏しました。

たくさんの演奏者が出演する中での、ほんの一コマ、4分半の演奏でした。

とてもよい経験をしました。たった4分半のために何ヶ月も練習しました。

音楽的なことだけでなく、

目標をもつこと、叶える意思と努力を継続させること、

演奏する自分のことだけでなく、聴く側のことを考えること。

 

まるで日常の仕事への取り組み方に相通じる要素がたくさんでした。

 

次はなにをしようか、と考えています。

不可能なことなんてない。そうなんですよ、きっと。