小倉昌男氏の著書「経営学」より

先日読んだ本「クロネコヤマトの宅急便」の生みの親、小倉昌男氏の著書「経営学」でいいなぁと思った部分をご紹介します。

当社の仕事もこんなふうにできたらいいと思います。

 

セールスドライバーは「寿司屋」の職人

 

小倉氏は、ヤマト運輸のセールスドライバーは寿司屋の職人であってほしいと説いてきたそうです。

寿司屋で、カウンターに座り、楽しく寿司を食べたいと思う人のために、寿司屋の職人は、朝河岸から魚を仕入れ、さばき、支度をし、今日の美味しいネタはなにかを説明し、注文をとる。世間話をしながらお客の機嫌を取り結び、旬の魚などセールストークをしながら次々と注文を受けていく。もうお腹一杯というお客に、梅じそなどさっぱりした巻物を勧めて、もう一つ食べてもらう。お勘定の段になって、値切るお客などいない。流行る寿司屋は職人の気っぷのよさでますます流行る。

宅急便を始める前に商業貨物を運んでいたときは、食べ物でいえばデパートの食堂のようなやり方で、食券を売る人、注文をとる人、料理をつくる人、運ぶ人、食器を下げる人、すべて分業でいたそうです。そんな方式を寿司屋方式に変えた。つまり、荷物を探し、伝票を書き、荷物を運び、コンピュータに入力し、集金し、問い合わせに答えるなど、多様な現場の業務をセールスドライバー一人でこなすようにしました。

当初古株社員ドライバーは文句を言っていましたが、宅急便の配達に行って、お客様からありがとうとお礼を言われるようになってから、様子が変わり、段々やる気が起こってきた。一連の仕事を分業していたときに比べ、すべての仕事を一人でこなし、ひとつひとつ完結していくのは、やり甲斐があるし、面白い。仕事に責任を持つことは大変であるが、反面、達成感があり、やり甲斐があることに皆、気づいたそうです。

寿司屋の場合、設備はもちろん大事。いい雰囲気の店構えも。しかし一番は、寿司を握る職人の人間性。知識や技術にも優れていなければならないが、余計なおべんちゃらなど言わずに、誠実な人柄がお客様の信頼を呼ぶ。なによりお客様の立場に立って考える誠実さが必要なのだと。

 

当社の場合は、営業とデータ制作をそれぞれ専門にしている社員がいます。

それぞれが寿司屋の職人と同じだと思うのです。そんな仕事の仕方がいいなあと思う年度始めです。

 

引用:経営学 小倉昌男 著(日経BP社)